住宅内のアレルギー疾患の原因とは・・・

化学物質・カビ・ダニ・ハウスダストなど

 アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、化学物質過敏症などのアレルギー性疾患が増えています。これらの疾患の要因として、生活習慣や食生活、ペット、体質、ストレス、大気汚染など数多くあげられますが、その人が住んでいる住宅が大きく関係していることがあります。住宅内におけるアレルギーの発生源には様々なものが考えられます。代表的な原因として、ホルムアルデヒドやVOCなどの化学物質、結露によるカビやダニの繁殖、ハウスダストがあげられます。いずれにしても、住宅の気密性能が向上したことが大いに関係しています。以前の木造住宅には隙間が多く、締め切った状態でも空気の流れがありました。当然、冬場は寒く我慢しがたいものがありましたが、住宅にとってはこれがかえって好条件でだったのです。カビやダニの繁殖を抑え、汚染された空気を適度に循環していたのです。本来、たいていの日本の住宅は夏型住宅であって、夏のジメジメした暑さをいかにして過ごすかということに重点を置いていました。土壁や畳も大きな役割を持っていました。調湿効果があるうえ、汚染物質をも吸着してくれるのです。しかし最近では、呼吸しないビニールクロス貼りの壁にフローリング合板です。ここ数十年の間に、日本の住宅も大きく様変わりしたのです。こうした住宅事情の変化が、アレルギー性疾患に増加に大きく関係していることは明白です。

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